療育とはなんだろう?早期療育は必要なの?【メリット・デメリット】

・発達の遅れを指摘され療育をすすめられたけど、療育って何かよくわからない。
・早期療育がいいっていうけど、メリットってなに?デメリットはないの?
・そもそも療育って必要なの?

こんな悩みにお答えします。

 

先に言うと、療育は早ければ早いほどいいですよ。もし迷っているなら、療育に通うべきです!

今回は療育ってなんなのか。また早いほどいい理由と、早期療育のメリット・デメリットについてです。療育者である僕の意見と実際に早期療育をしてみた保護者の方の意見をまとめています。ぜひ参考にし、療育に通ってみようと思ってくれたら幸いです。

 

【療育とは?】子どもが日常生活を送りやすくするための方法を自分で学ぶ!

そもそも療育ってなんだろう?

療育とは、発達の遅れや発達障害のあるお子さんに対して、日常生活を送りやすくするための方法を自分で学べるように支援することです。

 

日常生活が送りやすいってどういうことかというと、「自分のことは自分でやる」「友だちと仲良く遊ぶ」ができる状態!これができないといつまでも誰かが世話をしなければいけなかったり、保育園に楽しく行けなかったりしますよね。

 

自分のことが自分できたら、あなたの負担が減りませんか?友だちと仲良く遊べたら嬉しくありませんか?そのためには療育施設という少人数の場で早めに学ぶことが必要になってくるのです。

 

ちなみに、療育に通っている未就学児は、1歳6か月〜3歳児の健診で気付くことが多いです。中には保育園や幼稚園の先生から集団生活に合わせられないことから「専門の方に相談してみませんか?」と声をかけられる方もいます。

 

じゃあ療育がすべてかと言うとそうではなく、かえって子どもの成長を妨げてしまうこともあります。そのため、メリット・デメリットを知っておきましょう。

 

早期療育のメリットは、子どもと保護者の両方にある!

1:脳がいちばん成長する時期に発達を促せる
2:子どもの接し方や特性を学べる
3:同じ悩みのあるママと出会える

順番に見ていきましょう。

脳がいちばん成長する時期に発達を促せる

なんで【早期】療育なのか。それは、脳がいちばん成長する時期だからなんです。

以下はスキャモンの発達曲線です。知っている人も多いはず。青線の神経型を見てください。

6歳まで急成長しているのがわかります。また、世界子供白書というユニセフの報告書には…

子どもが3歳になるまでに脳の発達がほぼ完了する。新生児の脳の細胞は多くの成人 が何が起こっているかを知るずっと前に増殖し、シナプス(神経細胞相互間の接続部)による接合が急速に拡大して、終生のパターンがつくられる。

出典:世界子供白書

と書かれています。さらにある本では…

0歳~3歳は脳の細胞が増え続ける時期で、未熟な脳に負担をかける知識の詰め込みはNG。将来的に才能が伸びなくなる。3歳~7歳の不要な脳の細胞が減っていく時期は、悪い習慣をやめさせることが先決。7歳~10歳からは脳の回路が発達し始めるので、本格的に学習させるべきである。

出典:『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!』

3〜7歳は悪い習慣をやめさせるとありますが、反対に言うとよい習慣を身につけるのにベストなタイミングであると考えられています。ではこの時期に療育をして子どもがどう変わったのか。

 

悪い習慣がよい習慣に変わった例を紹介します。

【靴下が履けなかったのが履けるようになった話】
履けるようになったのは、「履いたら散歩に行ける」と徹底したから。散歩が大好きな男の子だったのですが、足の裏に過敏さがあるのもあり靴下を履こうとしませんでした。ただ、散歩が大好きなため、靴下を履くことを条件に出すと、いつの間にか自分から履くまでになった話です。

 

療育に行かなくても改善したかもしれません。ただ、一つ言えるのは「あのとき療育に行けばよかった。」とならないということ。療育に行かなくても、子どもが成長すればいいのです。一番は子どものためなんですから。

子どもの特性や接し方を学べる

発達障害のあるお子さんには特性があり、それを知っているか知らないかで、接し方にも大きな差が出てきます。また特性には上手な向き合い方があり、接し方一つで簡単に解決してしまう問題も実はあったりします

 

では、特性を理解した上で接し方(対応)を変えたら、問題が解決した事例を紹介します。

【炭酸しか飲まない子が水筒の水を飲めるようになった話】
先に答えからいうと、水に氷をたくさん入れてキンキンに冷えた水を渡したら飲んだんです。この子は口の中の感覚が過敏。要は刺激を求めていたのです。だから氷を入れて冷たい水であれば飲めるのじゃないかという見立てをして、やってみた結果、飲めたという話。

この保護者は冷たければ飲めるということに気付き、氷を入れるようにしたらお茶も飲めるようになったと話してくれました。

 

このように、子どもの行動に対して「なぜ」を追求し、「もしかして」という仮設を立て、実践していくのが現場のスタッフです。育て方のヒントにもなるかと思います。

同じ悩みのあるママと出会える

障害児を持つ親には強く勧めることが一つある。それは障害児の親の仲間に加わることだ。健常児と交わることにこだわる親は、健常児と障害児の違いを思い知らされてつらくなる。福祉サービス、学校、就労、住まいの情報も入ってこない。家族会はたくさんある。最初にたくさん泣いたらそのあとは、ネットばかり見ないで家族会に実際に足を運ぶことが大事だ。子ども同士も遊び相手ができるし、親も交流を深めて情報を得ることができる。

出典:発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年

このように、家族会という集まりがあれば、療育施設が主催する会もあります。実際に僕の職場にも「ママカフェ」といって、月に一回利用者の保護者が集まる会があります。

 

そこでは、「支援学級か、養護学校に行くか」という悩みを先輩ママに相談したり、成長が遅いわが子についての不安を話すママたちがいたりします。あるママは、「卵を絶対食べなくて…」と偏食の悩みを話していました。そしたら先輩ママは「そんなの食べなくても他で栄養摂ればいいじゃん。うちも偏食ひどいけど、体はちゃんと大きくなってるよ笑」とアドバイス。悩みを吐き出せたママはスッキリした表情で帰っていったんです。

 

なにが言いたいかというと、ひとりで悩まないことが大切ということ。

「ああ、私だけじゃないんだ。私は一人ぼっちじゃないんだ」と母は心底安堵した。

出典:発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年 

同じ悩みのある人が近くにいると安心しませんか?親の心の安定は子の心の安定にもなります。

 

早期療育のデメリットは一つ。期待から生まれる子どもへの「ストレス」

障害は治るものでも治すものでもありません。また健常児に近づけることでもありません。そこを勘違いして障害を治そうとしたり、健常児に近づけようとしたりすると、「療育してるのになんでできないの…」と思うようになり、お互いのストレスになってしまいます。

 

なんでストレスがいけないのか。
ストレスは二次障害につながる可能性があるんです。

二次障害とは医療的な診断ではなく、心身の症状や精神疾患、不登校や引きこもりなどの状態像を示すものです。

出典:withnews.jp

うつや自傷行為とといったものも二次障害になってきます。

 

ある本には『子どもを精神科病院に入れた親』という目次で、次のような二次障害の話がありました。

「自殺願望が止められないの。家族で監視することがもう限界に達して、今は精神科病院に入院させているのよ」

「将来うちの子みたいに二次障害を起こさないようにしてね。お子さんの特性にあった子育てをするのよ」

出典:発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年 

この母親は「どうしてお友達にできることがあなたにできないの!」といつも叱ってばかりいたようです。その息子は「生きていて楽しいと思ったことは一度もない。」と話したとか。期待によるストレスは人生を左右するということにもなりますね。

 

療育に通っているからといって、すべてがよくなるわけではないし、また成長のスピードも一人ひとり違います。療育をしたいと言うのであれば、正しく使うことが大切なのです。なんのための療育なのかを考えるのが大切です。

 

教訓としてこんな言葉がありました。

「いくらがんばっても健常児にはならないのだから過度な期待はやめよう」

出典:発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年 

 

「必要あるのかな」と迷っている時間がもったいない。合わないならすぐやめられる。

まとめます。

✓ 療育とは

・発達の遅れや発達障害のあるお子さんに対して、日常生活を送りやすくするための方法を自分で学べるように支援すること

 

✓ 早期療育のメリット 3つ

1,脳が一番成長する時期に発達を促せる

2,子どもの特性や接し方を学べる

3,同じ悩みのあるママと出会える

 

✓ 早期療育のデメリット 1つ

・期待から生まれる子へのストレス

 

療育をやるのか悩んでいる方はまず「やってみる」を選択してもいいと思います。合わなければすぐやめられるし、問題ありません。体験に行ってみるというのもありですね。療育が実際どのようなものなのか見てみるのも、第一歩です。