発達障害児ってなに?特徴や関わり方の3つのポイント

こんにちは!保育士で発達障害児の療育をしているこうりんまるです。

発達障害児ってなに?どんな子が発達障害なの?どうやって関わっていいのかわからない!
このような疑問にお答えします。

発達障害児とは

「児」は子どもを示すため、発達障害のある子どもということになります。

そして「発達障害」にはいくつかの種類や症状があります。

代表的な発達障害とその主な症状

DSM-5に書かれている発達障害(正しくは神経発達症群または神経発達障害群)は全部で25種類ある。

中でも代表的なのが以下の3つです。

 

① ASD(自閉スペクトラム症または自閉症スペクトラム障害)
② AD/HD(注意欠如・多動症または注意欠如・多動性障害)
③ SLD(限局性学習症または限局性学習障害)※以前はLD(学習障害)と言われていた

 

✓ 主な症状

① ASD(自閉スペクトラム障害または自閉症スペクトラム症)

  • 視線が合わないか、合っても共感的でない
  • 表情が乏しい、または不自然
  • 名前を呼んでも振り向かない
  • 人見知りしない、親の後追いをしない
  • ひとりごとが多い、人の言ったことをオウム返しする
  • 親が「見てごらん」と指さしてもなかなかそちらを見ない
  • 抱っこや触られるのを嫌がる
  • 一人遊びが多い、ごっこ遊びを好まない
  • 食べ物の好き嫌いが強い
  • 欲しいものを「あれとって」と言葉や身振りで伝えずに、親の手をつかんで連れて行って示す

参考文献:すまいるナビゲーター

 

② AD/AD(注意欠如・多動症または注意欠如・多動性障害)

【注意欠如の症状】

  • 勉強中に不注意な間違いをする
  • 活動中に注意を持続することが困難
  • 話を聞いていないように見える
  • 指示に従えず勉強をやり遂げられない
  • 課題を順序立てることが困難
  • 精神的努力が必要な課題を嫌う
  • 必要なものをよくなくす ・外的な刺激によってすぐ気が散る
  • 日々の活動で忘れっぽい

【多動性・衝動性の症状】

  • 手足をそわそわ動かす
  • 席についていられない
  • 不適切な状況で走り回る
  • 静かに遊べない
  • じっとしていない
  • しゃべりすぎる
  • 質問が終わる前に答え始める
  • 順番を待つことが困難
  • 他人を妨害し、邪魔する

参考文献:NHK健康ch

 

③ SLD(限局性学習症または限局性学習障害)

【読字障害(ディスレクシア):読みの困難】

  • 音読の速度が遅い。一文字ずつ区切って読む逐次(ちくじ)読みをする
  • 文字や行を読み飛ばしすることが多い
  • 語尾や文末を読み間違えることが多い
  • 「ろ」や「る」など形の似ている文字を見分けることが難しい
  • 聴力は正常にもかかわらず、言われた言葉を聞き間違えることが多い

【書字表出障害(ディスグラフィア):書きの困難】

  • 文字に興味を示さない。ひらがなで書けない文字がある
  • カタカナを習得するのが難しい
  • 漢字をなかなか覚えられない。覚えても、忘れやすい
  • 英語の読み書きが苦手

【算数障害(ディスカリキュリア):算数、推論の困難】

  • 数を数えるのが苦手・時計が読めない、時間がわからないことがある
  • 算数の簡単な1桁の足し算や引き算の暗算ができない
  • 繰り上がり、繰り下がりが理解できない
  • 九九がなかなか覚えられない
  • 図形の模写(視写)が困難・筆算はできるが暗算が苦手

参考文献:LITALICO

 

ここで注意していただきたいのが、これらが当てはまるからと言って「発達障害」と自己判断しないこと。気になったらまずは受診しましょう。

発達障害児の特徴

乳児期の特徴は??

発達障害の疑いの乳幼児の研究をした資料に、「9・10ヶ月の発達チェックで不通過(引っかかった)項目」という結果がありました。

 

1.母親の指差しした方を見る
2.パチパチやバイバイのマネをする
3.人見知り
4.後追い
5.2つの積み木を打ち合わせる

 

1に関しては、「指差しした指を見ていた」とありました。また障害の疑いのある子どもたちの生育歴より、見られた行動も記されていたのでまとめてみました。

 

・生まれたときからよく泣く
・夜泣きで大変だった
・気難しい
・指差しして、要求しなかった/教えなかった
・話しかけても応えない
・歩き出したら追いかけるのに大変だった
目が合わない、目をそらす
・パパママと言わない
・呼びかけても来ない
・手の甲を向けてバイバイ
・手を下に向けてバイバイ
手をくるくる表裏を返してバイバイ
・扉の開閉を繰り返す
換気扇に見入っている

 

赤いマーカーで引っ張ったところは【全員ではない】ですが療育に通っている自閉症スペクトラム障害のお子さんにも見られます。

※参考文献はこちら『発達障害の乳幼児期の発達徴候について

発達障害児のコミュニケーションの特徴に関する論文

乳幼児期には,ことばの発達をはじめとしたコミュニケー ション能力,対人関係や社会性の育ち,様々な認知機能の習得など,学校における学習や集団 生活,その後の自立や社会参加の基盤を形成する時期である。この時期に適切な支援を受けられないと,就学後の学習面や生活面に様々な困難を抱えることが多くなり,また情緒不安や不 適応行動などの二次障害が生じる可能性も高まる。

以上のような理由で研究されていた資料があったため紹介します。

✓ 対象の詳細

コミュニケーションに関連した課題に取り組ませたところ、明らかになった特徴が6つ書かれていました。
1、聞く態度と理解力
2、回答の仕方
3、やりとりの特徴
4、付加的な手段(ヒント)の必要性
5、わからない際の反応の特徴
6、コミュニケーションを促進する手段

この6つを説明する図がありました。順に見ていきましょう。

 

1、聞く態度と理解力

 

2、回答の仕方の特徴

 

3、やりとりの特徴

 

4、付加的な手段(ヒント)の必要性

年齢が上がるにつれて、付加的な手立て(ヒント)は減ってくるようですね。

 

5、分からない際の反応の特徴

 

6、コミュニケーションを促進する手段

1、詳細に話すよう促す
2、短文にする
3、必要事項を強調
4、身近なことを置き換える
5、選択 肢の提示
6、繰り返す6が
7、ジェスチャーを加える
8、問い直す
9、ゆっくり話す
10、少し間をおく

 

✓ 研究のまとめ

問題行動の伝達性により,そのコミュニケーション行動の強化効率が規定され,問題行動の低減に影響することが報告されている。対象児・者本人に即した理解の促進方法は,より深い理解を促すために重要である。また、各群ともにコミュニケーションの得点が増加している傾向が認められた。 これは,日常的なコミュニケーションを児童が学習していることとともに、その支援を行うことの重要性を示すものであった。本人の障害特性による困難だけでなく,いじめや対人関係の悪化など,二次的な要因による困難につながる可能性もある。

参考文献はこちら『発達障害児におけるコミュニケーションの特徴 : 自閉症スペクトラム障害,知的障害の有無による影響

発達障害児の行動の特徴が大人になったらどうなる?

基本的に発達障害の特性、特徴というのはなくならない場合がほとんどです。ただ薬によって衝動性や気持ちの不安定さは抑えることはでき、多動性で言えば大人になるにつれて和らいでいく傾向はあります。

 

大人になって生きづらさが出てくる場合もあり、それは「周囲の環境や人間関係によってカバーされていた」から。

 

ですが、障害を【カバーする力】さえあれば解決できることもあるということ。例えば、「計算が全くできない」→計算機を使えるようにするなどです。

 

一番は早期発見、早期支援を行うことだと思います。診断名がなくても療育似通うことができる自治体もありますよ。

 

発達障害児との関わり方 3つのポイント

どの障害を抱えていても大事にしてほしいポイントがあるのでお伝えします。

どんなときに困るのかを考えること

「障害だから仕方がない」と思うことはありませんか?障害を抱えていても、一人の「人間」です。

彼らに「できない理由」があります。その理由は何なのかを考えてみることがまずひとつ。

困りにくい環境を作ること

「できない理由」がわかったら、その理由を環境によって解決。具体的に例をあげると…

ズボンの前後が全くわからないAちゃん
【理由】
・前後の意識ができない
・前後の認識が薄い
・逆でも違和感を感じない
【解決法】
・前後の意識や認識→前に「まえ」と書く
絵ではなく「まえ」という文字を書いたのは絵より文字に興味があったからです。これを一ヶ月続けていたら、「まえ」がなくても履けるようになりました。

不適切な行動はきちんと伝え、適切な行動はきちんと褒める

だめなものはだめとはっきり伝え、子どもが泣いたり怒ったりしても「曲げない」こと。理由は、泣けば許されると誤った学習をしてしまうからです。

 

そして!!良い行動にも目を向けてあげてほしいのが私の思いです。やはり「いい行動」より「悪い行動」の方が目に行きがち。

 

気持ちは十分わかります。褒めることない!と思うかも知れません。そんなときは「当たり前にできていること」を褒めてあげてください。

まとめ

「子どもの個性を生かすも殺すも大人次第」

 

こんな言葉がありました。「あれができない、これができない。」ではきっと育てているあなたも辛いはず。

 

障害=壁。壁がなければ障害にはならないのです。その壁がなくなることはなくても、低くなるような環境を考えてあげたいですね。